生活

遺伝子チェックで思い通りの赤ちゃんを産もうとするデザイナーベイビーに関する特許の話

両親の唾液から遺伝子情報を解析し、生まれてくる子供の目の色や背の高さ、がんなどの病気になるリスクを予測する手法の特許が米国で認められました。
カリフォルニアの遺伝子検査会社23アンドミー(23andMe)という会社が申請した特許です。
DNA


産経ニュースによれば、

生命倫理の専門家は、予測を利用して提供者などから精子や卵子を選ぶと、望ましい特徴を持つ子どもを生む「デザイナーベビー」につながりかねないと批判。特許を持つ米カリフォルニア州の遺伝子検査会社「23アンドミー」は「遺伝子と健康に関する理解を高めるのが狙い。子どもを選別する生殖医療に応用するつもりはない」と説明している。
 特許は2009年に同社が米特許商標庁に申請し、今年9月24日付で認められた。ベルギー・ゲント大の生命倫理の専門家は、今月3日付の英科学誌ネイチャー電子版で「受精卵診断は定着しつつあるが、子どもの遺伝的特徴を選別することは倫理的な問題が大きい」と批判した。

デザイナーベイビーというのは、親が生まれる子供を自分たちの思い通りにデザインすること。
背が高くて、美しく、頭脳明晰で、運動神経がよく、病気を一つも持っていない子どもを欲しいなんて考えている人がいないとは限りませんよね。
遺伝子をチェックして、その可能性の高い遺伝子を選別する。
クローンについては一時期すごく騒がれたことがありましたが、そんな高度な技術が無くてもデザイナーベイビーは可能かもしれないんです。
遺伝子をチェックして選ぶだけだから。
今回の特許取得の手法では、
たとえば、生まれてくる子供の大腸がんのリスク、青い目になる可能性、先天性心疾患のリスクをA、B、Cの3人の遺伝子から評価した場合、

ドナー A B C
総合評価 80 72 60
大腸がんリスク 0.01% 0.015% 0.02%
先天性心疾患リスク 0.005% 0.006% 0.006%
青い目の可能性 65% 70% 50%

病気のリスクが少なく、青い目の可能性が高いのは総合評価が80点だったAとなる。
23アンドミー社は唾液からDNAをチェックする技術を持った会社で、約120の病気のリスクのほか、目の色や運動能力に関連する筋肉のタイプなど計250項目を判定する事業を展開しています。
赤ちゃんを選別する生殖医療に応用するつもりはないと同社は語っているものの、パートナーや精子・卵子の提供者と自分の遺伝子情報をあわせて解析すれば、その確率を知ったり、選んだりすることが可能にはなるので、倫理的な問題として物議をかもしています。
SFチックな世の中になってきましたね。
個人が遺伝子を調べることは、郵送で簡単にできちゃう時代です。
わたしも肥満遺伝子をチェックしてみたことがあります。
糖代謝があまり得意でなく炭水化物で太りやすいっていう体質判定はなるほど!でした。
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